2017年10月08日

英語と日本語どっちにするの? @商標

商標登録したいんですけど・・・とのお問い合わせの中でよくあるのが、

『「英語」でも使うし「カタカナ」でも使いたいのですが、両方出願しないといけないんでしょうか?』

といったご質問。
細かく考え出すとより検討しなければいけない事項もありますが、ザックリではこんな感じの考え方で判断するのがいいですよ・・・といってお客様に説明しているのがこれ、

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(1)英語と日本語(カタカナ・ひらがな)が、どちらからでも一義的に連想できる関係の場合
   → よく使用する方を出願すればよい。

  (例)ABC  ⇔  エービーシー

 ABCの文字を見れば『エービーシー』の称呼しか生じず、逆に、エービーシーを見てもABCのスペルしか生じない。このような関係の場合は、基本的に、片方を出願すれば他方も権利範囲に含まれるので、いずれか一方(よく使う方)を出願すればOK!




(2)英語と日本語(カタカナ・ひらがな)が、どちらからでも一義的に連想できる関係に「ない」場合

  (例)ライト  ⇔  Light、Right、Write
  (例)ABA  ⇔  アバ、エービーエー

@ どちらも別々に出願して権利化するのが望ましい。
英語と日本語(カタカナ・ひらがな)が、違って読める場合や違う意味の単語を連想する可能性がある場合は、どちらも出願して権利取得されるのが理想です。
なぜなら、読み方や想起される単語(意味)が異なると「非類似」と判断される可能性があり、せっかく権利を取得してもその権利を行使できないことがあるためです。

A 次善策として「2段書」に纏めて出願する方法も選択可
英語と日本語(カタカナ・ひらがな)が、違って読める場合や違う意味の単語を連想する可能性がある場合に、「2段書」で出願する方法もあります。
メリット・・・出願が1件で済むのでコストを抑えることが可能です。

しかし、デメリットもあります。
「二段書」で権利取得した場合、あくまでその二段書の状態で1つの商標として権利が発生します。その場合に、英語のみ、若しくは日本語のみの使用しかしていない場合に、商標を使っていないとして商標権が取り消されるリスクが生じます(商標法第50条「不使用取消審判」)。

結論 → 会社のハウスマークやメインブランドといった「重要な商標」の場合には、多少費用がかかっても、英語と日本語どちらも出願しておくことをお勧めします。

−−−−ここまで−−−−

こんな感じで考えていただくと大きな間違いは生じないかと思います。
ご参考まで(^_^)


弁理士 岩崎博孝



posted by 弁理士いわさき at 06:52| 日記